top of page

お客様の声(その1)

レッスンをある程度継続して受けたお客様に、以下の項目について答えていただきました。

「これまでのレッスンの内容」項目はお客様とのレッスンを振り返ってインストラクターが書いています。

​証明の添削とはお客様が予習し発表した証明について2人で議論しながら、より良い証明を作っていく作業のことです。長く続けていけばレッスン中にはこの作業の割合が増えていきます。

  • これまでのレッスンの内容

  • この教室を選んだ目的や通い始めた動機を教えてください。

  • インストラクターの教え方や指導の進め方を評価してください。

  • 普段の勉強時間や勉強方法などに変化はありましたか?

  • 数学のイメージや苦手意識などに変化はありましたか?

  • その他の変化があれば教えてください。

  • 数学を「自学自習」できるようになったという実感はありますか?

  • 証明の添削を受けた感想を教えてください。

  • 自由感想

これまでのレッスン内容

レッスンペースは2週間に1回60分。

 

集合論・論理学を授業形式で学んだ後、本来微分積分学が目標でしたが途中から実数についての見識を深めるため、テキスト『実数論講義』に移行しました。

 

これ以外の数学書も読んでおり、そこから生まれた疑問をお聞きしたり証明が出来ているかの確認もしています。​

大学は文系で、子供の頃も数学が特に好きだったり得意だったりしたわけではないのですが、漠然とあこがれはありました。

科学全般が好きなのですが、数学がその根本を支えていて、その数学を理解しなければ、科学のどの分野も理解することは難しいとは以前より思っていました。

 

いろんな学問の分野がありますが、特に数学は独学で身につけるのは難しいように思います。

なので、もし、数学の勉強を始めるならだれか先生につく必要があるだろうな、と考えていました。

そういう時に、募集のツイートを見て、思わず申し込んでしまいました。

(インストラクター補足)教室運営当初は宣伝やモニター募集のためにTwitterを使用していました。

この教室を選んだ目的や通い始めた動機を教えてください。

インストラクターの教え方や指導の進め方を評価してください。

当初は、先生がホワイトボードで説明してくれる一般的な授業方式で、後に生徒の方が予習してきた内容を発表するという形式になりました。

 

基本的に大人のレッスンは、そのレッスンでどれだけ家で学習するモチベーションがつけられるか、だと思うのでこの生徒が前で発表するという形式は、生徒への負荷はかなりのものであるものの、最適だと思いました。実力が伴わず、苦しい時もありましたが。

これはもう、家にいるほとんどの時間を数学ばっかりやるようになってしまいました。

 

それまでは、家にいるときはいろんなジャンルの本を読んだりしていたのですが、教室に行き始めてから、ほぼ数学一色になりました。

普段の勉強時間や勉強方法などに変化はありましたか?

数学のイメージや苦手意識などに変化はありましたか?

自分なりの証明方法を編み出したり、教科書とは違う方法で理解したり、学習者が積極的にかかわっていける分野なのだと思いました。

 

問題は、理解するにはどうすればよいかということですね。そもそも、理解とはなんだ、とも考えました

レッスンを受け始めるまでは、本屋の理工系の棚で本をとっても、ちんぷんかんぷんな数式が並んでいてちっとも理解できる気がしない、という感覚がありましたが、レッスンを受けたあとは、ちんぷんかんぷんはちんぷんかんぷんですが、きっちりと頭からじっくり読んでいけば理解できるんじゃと思えるようになりました。

 

ちんぷんかんぷんな数式が並んだ本というのは、数学の本だけじゃないですよね。物理学や、コンピューター、情報科学、経済学等々いろいろありまして、つまり、そういったこれまで敬遠してきたジャンルを学ぶための扉が少し開かれたということになります。自分の可能性が広がった、とも言えます。例えば、よくメディアでも話題になる、相対性理論や量子力学、量子コンピューター、ディープラーニング、因果推論、等々が学び放題です。

 

どこか学校に行く必要はなくて、本屋でしっかりした入門書(一般向けに数式を省いたようなものではなく本格的なもの)を買ってきて、頭から読むだけです。もちろん身につくかどうかはその後の努力によりますが、そういう方法が用意されたということは実感として出てくるわけです。


個人的には、レッスンを受けてから、数学の勉強とは別に、量子コンピューターと機械学習の本に手を出しました(どっちも中途半端ですが)。
あと、数学の勉強をしているうちに、自分が理解するとはどういうことかについてよく考えたので、たとえ数式が出てこないような人文科学や社会科学的な本でも、内容の理解に注意するようになりました。ここは理解した、ここは理解していない、ということが以前に比べて明確に意識できるようになりました。これは予想もしてなかったけれども、かなり大きな成果であったと思います。

その他の変化があれば教えてください。

数学を「自学自習」できるようになったという実感はありますか?

それはもう。どんな難解な数学の本でもきちんと一字一句理解しようと努めれば読了できるに違いない、とさえ(もちろんそんなことはありませんが)思いました。

上にも書きましたが、この方法は学習者のモチベーションをつけるという方向からいえば、最強だと思います。ただ、そこまで数学にのめりこみたくない人には厳しいかもしれません。

 

読んで理解できたと思っていても、それを自分で説明するとなると、さらにもっと深い理解が必要になってきます。先生の鋭いツッコミに対処するためだけではなく、できれば、先生が唸るような発表をしたい(まあ、無理ですが)。だから完璧な発表を目指すと無限の時間が必要になってきます。

 

しかし、この、時間が足りない、という感覚が勉強するモチベーションには大事でして、集中して時間を圧縮しようとする方向にもつながってきます。うまく説明できないところは、理解が足りないところであるというのが端的にわかるというのも、この方式の良いところですね。

証明の添削を受けた感想を教えてください。

自由感想

勉強するとキモくなっていく、と哲学者の千葉雅也氏が本に書いています。勉強を一つの人生の目標と定めて、余暇のほとんどの時間を勉強に用いだすと、自分の関心のある事しか話したくなくなります。

話し相手の他人にとってはおそらく面白い話ではないので、だんだんと孤立していきます。同好の士ととであれば、話は弾みますが、そういう機会ってあまりないですからね。それでいいんだと思いますよ。孤立していい。

 

自分の時間は貴重ですから、意味のあるものに使うべきです。しんどくて苦しい時もありますが、趣味も極めようとおもえば、そういう道を通らざるを得ない。新しい知識を得て、それを応用できた時の喜びは、他の事柄にかえがたいものです。

 

さらにキモくなるとは言っても、一般的に社会から後ろ指を指されるような趣味ではないし、ボリュームがありすぎるので、飽きてしまうということがない。人間の人生はあっという間で、無駄に過ごそうと思えばいくらでもできます。せめて、短い人生のうちで、せっかく生まれたこの世界の成り立ち、仕組みについて知ってみたいじゃないですか。

bottom of page